デリカD:5 ラジエーター 交換[DIYで費用抑制]

2017年9月24日

メカニックの友人から、デリカD:5はラジエーターが弱いよ!との助言を受け、マイカーを点検したところ、運転席側のタンク部に亀裂を発見!ついでに、ファンが片方回っていないことも発見(*_*;

10万キロを超えていることもあり、精神衛生上漏れが発生する前に修理しておくとします。
(ファンの件は別途修理済み)

点検は、画像の位置を参考にしてもらえばよいと思います。
バンパーのグリルから覗き込むだけです。

ディーラー見積もりは、約10万円。
必要な部品交換と社外品ラジエータの使用、作業はDIYで3万円以内ですみました。

このページを見ている方、早めの修理が吉ですよ!
冷却水が漏れるとオーバーヒートを起こして、そのまま走るとエンジン破損→多額の修理につながるかも…?

では、作業です!

購入したもの

基本的に、ラジエータ本体のみ購入すれば、交換作業は出来ます。
しかし、ついでに交換できるものは交換しておきたいと思います。

・ラジエーター本体。レースでは有名な日本国内メーカー コーヨーラドの純正互換品。
 セディアワゴンでも使用し、まったく問題はなかったです。純正は数倍高いので大変お買い得です。2022年時点で約5年使用していますが、全く問題なし!です。

↓より安価な海外製社外品なども販売されています。

 

・ラジエーター ロアホース (1370A133…年式で品番異なる)
  今回はロアホースのみ交換。アッパーホースは簡単に交換できるので、漏れたら交換。

・ラジエーターアッパーホースを交換する場合や、取り外す場合、キャップ取り付け部の樹脂が割れやすいようなので同時交換をお勧めします。
 部品番号:1350A015 
 安価な社外品も流通しています。

・インシュレータ(上下にあるゴムの支え…MR597328,MR224844)

LLC 原液2L(緑色) 濃度は自分で調整する。
  新しい年式のデリカは長寿命な青色のLLCが入っているみたい。 

水分凝固剤 コアプルEM
 抜いたLLCをゲル状に固めて燃えるゴミで捨てる作戦。廃油パックでも良いが、経験上水は吸いが悪い。

・予備の樹脂クリップ 

・工具としては、一般的な工具と、ホース取り外し時にホースリムーバーが便利。

作業開始

今回の作業は、フロントバンパーをとりはずした方が早そうなので、外します。
まずは、アンダーカバー、フロントグリルがクリップで固定されているので外します。

↑アンダーカバーは、クリップ複数、ボルト4本で外れます。


↑グリルは、上側4個のクリップで固定されており、外した後、上方向に引っ張ることで取り外せます。
カメラ装着車は配線コネクタを外す必要があります。


↑グリルが取り外せたら、コネクター類を外しておきます。

フロントバンパーの取り外し

バンパーとフェンダーはそれぞれ樹脂でできていて、爪も一体成型なので、注意して取り外します。

↑スプラッシュシールド固定クリップを外す


↑スプラッシュシールドをめくると、固定クリップが隠れています。


↑下側は、〇の2か所のクリップでOK
 ほかにもたくさんありますが、バンパー脱着には関係ない


↑赤〇部にボルトがあります。ナンバープレートを外す必要があります。

 

爪の取り外しはやや厄介です。

↑フォグランプ部を手前に引っ張りながら、フェンダー側を軽く押す感じで、固定の爪を解除していきます。

↑一番上側は無理に外すと破損しやすいようなので、樹脂のリムーバーでバンパー側の突起を乗り越えさせます。


↑あとは、全部の固定爪を外した後、車両前側に引っ張るとバンパーが外れます。

クーラント抜き取り

バンパーが取り外せたら、クーラントを抜きます。蝶ネジを緩めるだけ。
バケツや洗面器などで受けるとラクです。4Lほど抜けます。

ホース類を取り外す

今回はロアホースは交換しますので、エンジン側にもアクセスします。

エアクリーナーが邪魔になるので、取り外します。

バッテリーも外した方がラクですが、今回はそのままにしました。


↑ロアホースのエンジン側は、しっかりと固着していたので、ホースリムーバーで固着を解除しました。


↑ホース固定のブラケットも外しておきます。
 (バッテリー下にもあり…挟んでいるだけ)

↑ラジエータに接続されている部のアッパー・ロアホースも外しておきます。
クーラントが僅かに漏れますので、受けられるようにしておきます。
ちなみに、樹脂だからなのか?固着なく簡単に取り外しできました。
また、アッパー・ロアホース共に弾力もあり、まだまだ使えそうです。
またバンパー外すの面倒なので、ロアは交換しますが・・・

アッパーバー取り外し


↑フードラッチケーブルを取り外します。
 玉を知恵の輪?で取り外し、外索のクリップを外します。


↑ラジエータキャップの固定ブラケットを外します。ボルト2個。


↑配線クリップ・コネクタなどを外していきます。


↑黒い配線固定クリップは、10㎜のメガネレンチを裏から当てると簡単に外せる裏技。


↑赤〇の7個のボルトを外すと、上に引き抜けラジエーターの上を固定しているアッパーバーを外すことができます。

 

ファンシュラウドの配線・配管取り外し

↑ラジエーターとファンシュラウドは一緒に上に引き抜くので、ついている配線や冷却水のホースは外しておきます。

エアコンコンデンサーの分離

ラジエーターはサイドタンクでエアコンコンデンサーを抱えているので(これがヒビの原因のような・・・)、爪を解除しながら持ち上げると分離できます。


↑まずは、下部のロックを解除。左右実施後、上側の爪も解除すると外せます。
 エアコンの配管は一切触りませんので、動かしすぎに注意です。アルミ配管のたわみの限界を超えるときっと折れてしまいます。修理はきっと高額・・・。

浮いた状態のコンデンサーは、ヒモなどで仮固定しておきましょう。
(タンク部が引っかかるのでしませんでしたが)

ラジエーターの取り外し

ラジエーター&ファンシュラウドを上方向に引き上げると、取り外せます。


↑取り外れました


↑ファンシュラウドもサイドタンクに固定されているため、ロックを解除して新しいラジエーターに組み付けます。


↑今回見つかった運転席側タンク部の亀裂
 コンデンサー取り付け部の上側に細かいですが亀裂がありました。

新品ラジエーターの取付

 

ラジエーターしてにファンシュラウドを取付けます。


↑上下のインシュレータも交換しておきます。

 

新品のロアホースを組み付け、ラジエーターを車載します。


↑上から乗せただけの状態


↑コンデンサーをラジエーターに固定。
 配管を曲げないように注意。

↑配管のマーキングと、突起などを合わせ固定します。
 再利用するアッパーホースは、クリップの痕が一致するように取付。

あとは、外したものをもとに戻していきます。

バンパーはまだつけてはいけません。
漏れがあった場合面倒なので・・・。

冷却水の注入


↑コンデンスタンク(サブタンク)に差し込まれているホースを、ラジエーターキャップより高い位置に持ってきます。(勝手にタンクにたまるのを防止する)


冷却水や水を口元まで注入します。濃度は狙い通りに…。

各部の締め付け、配線・ホースの接続などを確認し、特にファンモーターの接続には注意して(ここでオーバーヒートは悲しい)エンジンを掛け、クーラントのエア抜きをします。

↑エア排出中・・・に、各部の漏れをチェック。

エアの排出が収まり、一度ラジエーターファンが回り終わる程度まで温まったら、エンジンを止めコンデンスタンクにつながるホースを接続し、ラジエーターキャップを装着します。

コンデンスタンク内の水の量をFULL に合わせた後、1時間以上冷まし、再度エンジンを掛けます。
 ※一度冷ますのは、漏れチェックのために温度により圧をあげるため。
エンジンを掛け、再度ファンが回る程度まで水温をあげます。

ファンが回り終わるまでに、冷却水もれが無いことが確認できればOK。
特に、ラジエーター本体各部、ホースを取り外した部位に注意をして点検します。

問題なければ、バンパーとアンダーカバーを取付作業終了です。

まだ、内部のエアが抜けきってはいないはずなので、こまめにコンデンスタンク内の冷却水量をチェックして、減っているようならFULLまで補充してあげましょう。。。

廃棄物処理

抜いた廃クーラントは、今回は凝固剤でゲル化して燃えるゴミで処分しました。

水分凝固剤 コアプルEMをまるまる一袋分使いやっと固まりました。
環境の為、河川や下水道に流すことはせず、ペットボトルなどに移し、自動車整備工場へ処分を依頼するか、固める、やや吸いは悪い経験がありますが廃油ボックスなどにしみこませ、燃えるゴミでで処分するのが適切だと思います。

 

ラジエータ本体の捨て方

ラジエータ本体は、家庭ごみとして引き取ってはくれません。
自動車整備工場に引き取りをお願いするか、金属回収業者へ依頼すると良いです。
非鉄金属買い取り業者へ持ち込みすると現金を返してくれます(ただし経験上100~200円程度)。